看護師が特別養護老人ホームで直面する悩み

病院から特養などの介護施設へ転職した看護師は、病院と比べて業務量や急患対応が少なくなるため、体力的・精神的に負担が減ると期待しがちです。しかし、病院とは異なる現場環境や役割の違いに直面し、新たな不安や戸惑いを抱えるケースも決して少なくありません。

特養で働く看護師が直面しやすい悩みの1つ目は、医師不在時における医療ケアや急変時の初期判断です。病院では医師が常駐して診断や指示を行いますが、特養では医師が非常勤のケースが多く、施設に不在となる時間帯が存在します。利用者の体調変化時に看護師自身が判断を求められるため、判断の責任の重さにプレッシャーを感じることもあるのです。ただし、基本的に事前に指示書や対応マニュアルが用意されていおり、指示に従って落ち着いて対処できれば問題ないでしょう。

2つ目は、介護施設における看護師の立ち位置や業務範囲に関する悩みです。病院では看護師が患者の食事や排せつなどの生活援助も広く行いますが、特養では介護職員が生活サポート全般を担当します。こうした役割分担の差に戸惑うこともありますが、看護師と介護職員が互いの専門性を尊重し、チームとして連携して利用者を支える意識がけが大切です。

3つ目は、高齢の利用者とのコミュニケーションの不安が挙げられます。特養の利用者は高齢で認知症を患っている方も利用しており、自分の症状や不調を言葉で正確に伝えられない場合も珍しくありません。言葉だけに頼らず、日頃の表情や体の動きを注意深く観察するとともに、利用者に寄り添う介護スタッフとこまめに情報共有を行って理解を深めていくことが大切です。